DEXの流動性プールの仕組みを分かりやすく解説!

ブロックチェーン

今回は「流動性プールって何? そして、どうやって価格が決まるの?」という話を、分かりやすく解説していきます。さらに、DEX(分散型取引所)についても触れていきますので、コーヒーでも飲みながらリラックスして読んでくださいね!

そもそもDEXとは?

DEX(分散型取引所)とは、中央に管理者がいない取引所のことで、「条件が揃ったら自動的に処理を行うプログラム」であるスマートコントラクトが管理をしています。
従来の取引所(CEX: 中央集権型取引所)では、取引が成立するためには売り手と買い手がマッチする必要があります。しかし、DEXはその点がちょっと違って、
売り手と買い手が同時に存在しなくても、取引ができちゃうんです

「え、それどういうこと?」と驚くかもしれませんが、これは「流動性プール」という仕組みがあるからこそ可能なんです。

流動性プールとは?

流動性プールとは、特定の2種類のトークンを集めて一緒に保管している場所のことです。
たとえば、ETHとUSDTという2種類のトークンがある流動性プールを考えてみましょう。

この流動性プールには、流動性提供者(Liquidity Providers)が自分のETHとUSDTを預けます。つまり、流動性プールはトークンの「貯水池」のようなもので、この「貯水池」を相手に取引をするので、売り手と買い手でマッチする必要はなく、取引したい人がいつでも取引できる環境が整っています。これが、売り手や買い手がその場にいなくても取引ができる理由です。

さらに、流動性を提供することで、その流動性プールで行われた取引の手数料を報酬として受け取ることができる(流動性マイニング)仕組みもあります。これが、人々が流動性を提供するインセンティブ(動機)となっているのです。

売り手と買い手がいないのにどうやって価格を決めているの?

流動性プールの最大の利点は、売り手と買い手が同時に存在しなくても取引ができるという点です。でも、どうやって価格が決まるのか気になりますよね?
以下の公式を使って価格が決められています。

x*y=k

x は流動性プール内の「Aトークン」の量
y は流動性プール内の「Bトークン」の量
k は一定の値

この公式のポイントは、x と y の掛け算の結果が常に一定であるということ。たとえば、ある人がETHを流動性プールに追加すると、その分USDTの量が減り、ETHの価値が相対的に下がり、USDTの価値が上がるということになります。これは、需要と供給のバランスに基づくものです。

もしETHの需要が高くなり、多くの人がETHを購入すると、流動性プール内のETHが減少します。この結果、ETHの価格が上昇し、逆にUSDTの価格は下がるという調整が自動で行われます。

このようにして、売り手と買い手が同時に存在しなくても、価格が自然に調整され、取引がスムーズに行えるようになっています。

具体的な計算例1: 1 ETH を流動性プールに追加した場合

では、具体例を使って考えてみましょう。
ここでの前提として、1 ETH = $2,000 であると仮定します。

ある流動性プールに 50 ETH100,000 USDT が入っているとします。

このときのkはこうなります(ETHをx、USDTをyにします)
k=50*100,000=5,000,000

k=5,000,000は今後一定となり値は変わりません。

もしAさんが1 ETHを流動性プールに追加したらどうなるでしょうか?
1 ETH を追加すると、流動性プール内のETHの量は 51 になります。このとき、流動性プール内のUSDTがどれだけ残るかを計算するには、先ほどの公式を使います。
51*y(new)=5,000,000
これを解くと
y(new)=5,000,000/51=98,039(四捨五入)
つまり、取引後に流動性プール内に残ったUSDTの量は 98,039 USDT です。元々、流動性プール内には 100,000 USDT があったので、引き算をすると
100,000-98,039=1,961
Aさんはこの流動性プールに1ETHを追加し、1,961 USDT を取り出せました。

「なんだ、1 ETH = $2,000 じゃなかったの?」と驚くかもしれませんが、これが流動性プールの価格決めの仕組みです。トークンの供給が変わると、その価値も自然と調整されるのです。

ここで注意したいのが「スリッページ」と呼ばれる現象です。スリッページとは、取引を行った際に、期待した価格から少しずれてしまうことです。例えば、大量に取引を行ったり、流動性が低い場合に、価格が予想以上に変動することがあります。取引の際はご注意を。

具体的な計算例2: 4 ETH を流動性プールから引き出した場合

上記取引が行われた後、Bさんが流動性プールから4ETHを引き出そうとしています。
現在の流動性プールには 51 ETH98,039 USDT が入っています。
4 ETH を引き出すと、ETHの量は47ETHになります。
kを保つために必要な新しいUSDTの量は次のように計算できます。
47*y(new)=5,000,000
これを解くと
y(new)=5,000,000/47=106,383(四捨五入)
つまり、取引後に流動性プール内にあるUSDTの量は 106,383 USDT です。元々、流動性プール内には 98,039 USDT があったので、引き算をすると
106,383-98,039=8,344
Bさんがこの流動性プール内から、4 ETH を引き出すためには 8,344 USDT が必要になるということです。

まとめ

売り手と買い手が同時に存在しなくても、流動性プールさえあれば自由に取引できるというのが、まさにDEXの最大の利点です。
「流動性プールの中で価格が勝手に決まるなんて、まるで自動販売機みたい!」と思うかもしれませんが、その通りで、あなたがボタンを押せば、すぐに欲しいトークンが手に入る。しかも、その価格は市場の需給に基づいて自動的に調整されているのです。
最後に…私の解釈が間違っていたらすみません!(笑)


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